動物病院の経営で重視することの変化について解説します。1.景気トレンドから考える現在2023年2月22日時点で、全体的な産業構造としては物価高やインフラ周りの値上げなど相対的に景気が良い状況とは言いづらい状況です。仮に景気が悪いとした場合に動物病院においてどのような対策を行う必要があり、何を大切にする必要があるのかについて記載いたします。昨今の動物病院のトレンドといえば、療法食の値上げやその他診療費の値上げなど単価を増やす傾向が強いです。それ自体は問題ではありません。他業界でも基本的には値上げを実施している業界、産業がftdっff多くタイミングとしてベストであると言えるでしょう。ただ、一つ気にかけていただきたいのがいずれどこかに皺寄せがくる可能性があります。3年から5年スパンで考えた際に売上減少なども起きる可能性があるので気をつけてください。ランチェスター理論についてランチェスター理論は、動物病院にも当てはまるマーケティング戦略です。一般的にマーケットが縮小していくと商圏内に5つの動物病院があった場合飼い主は地域一番動物病院に集まりやすくなります。一番大きな理由は、お金を払う際に出来るだけ損したくないという心理が働くからです。一番賑わっている動物病院は対応の違いはあれど設備面や人材面でも安心できる可能性が高いです。結果として、今までかかりつけ病院に通っていた方が担当医の退職やその他何かしらの理由を機に他の動物病院に転院する時に一番賑わっている動物病院に集まりやすいのです。どの顧客層が動くのかというと、地域3番規模の動物病院や4番規模の動物病院の飼い主が動く可能性が高くと言われています。逆に地域5番規模の動物病院は、比較的空いている動物病院の可能性も高く付き合いが不快などを理由に飼い主が動きづらいと言われているのです。不景気の時の戦略について今後最も意識しないといけない動物病院の経営戦略は、ライフタイムバリューで飼い主のことを考えることです。売上をとにかく追っていた時代から収益性を追っていく形に変わり、ライフタイムバリューを追っていく形に変わっていっているのです。ライフタイムバリューとは“顧客生涯価値 (英: customer lifetime value、CLVまたは多くの場合CLTV)、生涯顧客価値(LCV)、または生涯価値(LTV)は、マーケティングでは、企業にとってある一人の顧客が将来の関係全体に寄与する価値 (純利益)の予測である。価値は、将来のキャッシュフローの現在価値と考えることもできる。顧客の獲得や維持にかかる費用は差し引く必要がある。予測モデルは、大まかなヒューリスティックから複雑な予測分析手法の使用に至るまで、さまざまなものが知られている。顧客生涯価値は、企業が顧客とのより長期的な健全な関係を保つ重要性を示唆している。顧客生涯価値は、新規顧客を獲得するための支出の上限を示し、かけられる広告費用や投資回収率の目安にもなるため重要な指標である。 企業にとっては顧客の新規開拓を行うよりも、現状の顧客を維持させるほうがさらに多くの利益をもたらすであろうと想定が成り立つ。新規の需要が獲得しにくくなった成熟市場でこの概念が特に多く用いられている。”出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』ワンちゃんやネコちゃん、鳥さんやうさぎさんなど何歳で貴院に来院したのかも重要ですが、動物病院の運営目線で考えると何歳までその子と付き合うことができるのかが大切になるのです。一番の機会損失は、初診で対応したものの3回ほど来院した結果転院されることになります。動物病院のライフタイムバリュー経営で大切なこと次に動物病院がライフタイムバリュー経営を行う上で追っていくべき指標について解説します。※あくまでも筆者の主観になります。新患定着率症状にもよりますが、新規で来院された患者が治療完了まで通い続けてくれたのかの数値です。本来治療継続中にも関わらず、来院されなくなった方が全体の新患者のどのくらいになっているのか。そして原因がどこにあるのかなど是非分析しながら対応してください。