本記事は、ちょうど1年前に投稿した記事「動物病院の集客方法について徹底解説!」の最新版です。https://miracle-connect.com/colums/34K9kMFX我々は動物病院の院長先生や動物病院のスタッフさんに向けて、動物病院の経営のお役に立てばと日々記事を更新していますが、その中でも特に上記の記事は反応が良く(読んでくださる方が多く)、より内容をアップデートした記事を投稿しようと考えた次第です。 内容が重複する部分もあるかと思いますので、上記の記事を読んでから本記事を読んでくださるとより理解が深まるかと思います。是非ご一読ください。➤https://miracle-connect.com/colums/34K9kMFXはじめにさて、本題に入る前に、まずは動物病院を取り巻く現状について少し整理しておきたいと思います。というのも、「どんな集客方法を選ぶべきか」を考えるためには、今、動物病院を取り巻く市場環境がどうなっているのかを把握しておくことがとても重要だからです。特に、最近は新しく開業する病院が増えている一方で、飼い主さんの数自体はそこまで増えていないという、供給過多・需要微減の状態になっていると言われています。こうした市場環境を踏まえたうえで、「新規患者さんをどう集めるか」「既存の飼い主さんにどうリピートしてもらうか」を考える必要があります。では、具体的に供給側(病院側)と需要側(飼い主側)の状況を見ていきましょう。動物病院を取り巻く現状とは画像引用:https://www.maff.go.jp/j/council/zyuizi/keikaku/r1_4/attach/pdf/shiryo191127-5.pdf供給側:獣医師数は年々増加傾向まず獣医師の数ですが、これは毎年確実に増えています。特に近年は岡山理科大学の獣医学部新設をはじめ、獣医師を目指す学生の数も増加傾向にあります。また「公務員獣医師を志望する学生が増えている」という声もありますが、実際には小動物臨床を志す獣医師も依然として多く、動物病院で働く獣医師の数は今後もしばらく増えていく見込みです。このように供給側は増え続けていますが、患者数がその分増えるわけではないため、近隣の病院同士で患者の取り合いになるケースも珍しくありません。需要側:飼い主さん(ペットオーナー)の動きは?一方で、飼い主さんの数やペットの飼育状況にも目を向けてみましょう。ワンちゃんの飼育頭数の推移出典:一般社団法人ペットフード協会ペットフード協会のデータを見ると、犬の飼育頭数はここ10年ほどで減少傾向が続いています。この背景には、団塊世代が定年を迎えたタイミング(60歳前後)で犬を飼い始めた層が、現在75歳を超え、「新しい犬を飼うのは難しい」と判断するケースが増えていることが関係していると考えられます。その結果、新しく犬を飼う世帯が減り、犬全体の飼育頭数が減少している、という流れです。一方で、猫の飼育頭数は比較的横ばいです。ネコちゃんの飼育頭数の推移出典:一般社団法人ペットフード協会これは猫は散歩不要で飼いやすいことに加え「室内飼いが基本」というライフスタイルがシニア世帯にもフィットしやすいことが理由として挙げられます。ただ、注意したいのは、医療費のかけ方です。犬と比べると、猫の場合は医療費にかける金額が少なめというデータもあります。つまり、飼育頭数が安定していても、診療単価が上がりづらいという傾向があるわけです。市場全体のまとめ「病院数は増加傾向」「飼育頭数は減少傾向」という状況が見えてきます。つまり、これからの動物病院は、「ただ待っているだけ」では患者さんが増えない時代に突入していると言えます。新規患者さんを増やすためには、飼い主さんが病院を選ぶプロセスをしっかり理解し、情報発信やデジタル集客に積極的に取り組む必要があります。次章では、そんな動物病院の集客について、「新規飼い主向け」と「既存飼い主向け」に分けて、より具体的な方法を解説していきます。動物病院の集客、まずはターゲットを明確にここからいよいよ本題の集客方法について解説していきます。その前に、最も大切なポイントを1つお伝えします。それは、「どの層を集客したいのか、ターゲットを明確にする」ということです。やみくもに「集客しなきゃ!」と考えるのではなく、誰に来てほしいのかをしっかり決めることで、効果的な集客策を選べるようになります。ターゲットは大きく分けると、以下の2つに分かれます。①新規飼い主さんまだ一度も来院したことがない方々。引っ越してきたばかり、ペットを飼い始めたばかりなど、最初の病院選びをしている層です。この層には病院の存在を知ってもらい、安心して来てもらうことがポイントです。②既存飼い主さんすでに何度か来院したことがある方々。健康診断、ワクチン、避妊・去勢手術、病気やケガの治療など、何かしらの形で接点を持ったことがある層です。この層には、再来院してもらうきっかけ作りが重要になります。特に新規患者さんについては、「月の外来数の5%以上を新規で確保する」という目安を持っておくと良いでしょう。この数値を下回る場合は、新規集客が弱いサインとして、何らかの施策強化が必要です。また、立地や病院の規模によっても、適した集客方法は変わります。次章では、新規飼い主さんを集めるために、立地ごとの具体的な集客方法を解説していきます。新規飼い主の集客方法新規飼い主さんを集客するためには、まず自院がどんな立地にあるのかを把握し、その立地に合った戦略を取ることが重要です。【A】都市型・駅チカの動物病院の場合都市部で、駅から徒歩圏内にある病院の場合は、通行人(ペットの散歩中の飼い主さん)へのアピールが効果的です。この場合、看板やデジタルサイネージといった視覚的に目立つ施策が特におすすめです。• 動物病院名が一目でわかる看板• 診療内容や診療時間がわかる案内ボード• ペットの健康情報などを流せるデジタルサイネージ通りすがりの人に「ここにこんな病院があるんだ」と認知してもらうことが、最初のきっかけになります。あわせてGoogleマップにしっかり情報登録して、検索したときにも見つかる状態を作ることが重要です。【B】郊外・車で来院する動物病院の場合一方、郊外で車で来る飼い主さんが多い病院の場合は、Web集客に力を入れる必要があります。特に力を入れるべきポイントは以下の3つです。①ホームページを整備する• スマホで見やすいデザインにする• 診療内容や料金をわかりやすく掲載• 院内の様子や獣医師のプロフィールも紹介• 診療の流れをイメージできるように「初診の流れ」「よくある質問」を設ける②SEO(検索エンジン最適化)を強化• 「地域名+動物病院」で検索されたときに上位表示されるよう対策• 診療内容ごとにページを分けて、検索に引っかかりやすくする• 「フィラリア予防」「避妊・去勢手術」など、季節ごとの検索ニーズにも対応③Google広告を活用する• 「地域名+動物病院」など、来院につながるキーワードで広告を出す• 予算に合わせて、無理のない範囲でスタート• 効果検証をしながら、広告文やキーワードの調整を行うSNSの活用もプラスαで重要都市型・郊外型どちらにも共通しますが、SNSを使った情報発信も重要です。SNSは「病院の雰囲気」や「先生の人柄」を伝えるのに最適なツールです。特にInstagramは、病院の日常風景や診療の様子を写真や動画で伝えることで、親近感を持ってもらいやすいというメリットがあります。また、LINE公式アカウントを作成し、予約や問い合わせをLINEで受け付ける体制を整えると、気軽に相談できる病院という印象を与えられます。「いつでもつながれる安心感」を提供できるのは、集客だけでなくリピーターづくりにも効果的です。既存飼い主の再来院を促す方法新規飼い主さんの集客と同じくらい、既存飼い主さんのリピート率を上げることも動物病院の経営において重要です。特に動物病院の場合は「1回だけ来院して終わり」ではなく、定期的な健康診断や予防接種などを通じて継続的に来院してもらうことが理想的です。ここでは、既存の飼い主さんに「またこの病院に来たい」と思ってもらうための施策を解説します。1. 「治る」体験を提供する既存の飼い主さんにリピートしてもらうためには、まず「病気が治ること」が何より重要です。*動物病院の一番の価値は、「病気やケガを治すこと」*です。どれだけ集客を頑張っても、診療の質が低いとリピートにはつながりません。飼い主さんが満足できる「治る」体験とは?「治った!」と実感できる診療飼い主さんの不安を取り除きながら、治療を進める必要に応じて再診の重要性を伝える「自宅ケア」もサポート自宅でのケア方法をわかりやすく伝えるケア用品の紹介や、正しい使い方を説明「この病院なら安心」と思ってもらえることがリピート率向上のカギとなります。2. 「わかる」説明を徹底する意外と見落とされがちなのが「飼い主さんにわかりやすく説明する」というポイントです。治療の内容がよくわからないと、不安が残り、他の病院に変えられることもよくあります。説明の仕方で気をつけるポイント専門用語を使わず、小学生でもわかる言葉で説明するNG例:「この数値が異常値なので、適切な投薬治療を実施します」OK例:「この数値が高いと○○という病気のリスクがあります。お薬で改善できるので、○○日間投薬しましょう」視覚的な資料を使う病気の状態や治療方針を図や写真で示す診察後に「説明シート」や「LINEメッセージ」を送る診察室で聞いたことを家に帰ってから思い出せる工夫「自分のペットが今どういう状態なのか」が明確に伝わることで、飼い主さんの満足度が上がり、次回の来院につながることが多いです。3. LINE・Instagram・YouTubeを活用して「忘れられない病院」になる動物病院は来院頻度がそれほど多くないため、飼い主さんに「病院のことを忘れられないようにする」ことが大切です。そのために有効なのが、LINE公式アカウントやSNSの活用です。LINE公式アカウントを活用する定期的に「健康管理のリマインドLINE」を送る「○○ちゃんのワクチン接種の時期が近づいています」「春はフィラリア予防の季節!お忘れなく」診察後のフォロー診察後に「今日の診療内容」を簡単にまとめて送る「気になることがあればLINEでご相談ください」と一言添える予約のハードルを下げるLINEで簡単に予約できる仕組みを作るInstagram・YouTubeの活用Instagram病院の日常風景、獣医師の先生の人柄を伝える飼い主さん向けの「ペットの健康情報」を発信するYouTube「ペットのケア方法」など、役立つ動画を発信「この先生の説明はわかりやすい!」と思ってもらえると、信頼感アップペットの健康に関する有益な情報を発信することで飼い主さんにとって「役立つ病院」として印象に残り、次回の来院につながる効果が期待できます。4. 再来院を促すための「仕組み」を作る最後に再来院を促すための仕組みづくりについてお伝えします。「次回の予約を取る」というアクションをスムーズにすることで自然とリピート率が上がるようになります。次回予約の確保診察後に、「次回の健康診断は○月ごろですね」と声をかけるその場で次回の仮予約を取るLINEやSMSでリマインドを送る飼い主さんに「お得感」を提供「○月○日までに予約すると、初診料割引!」「ワクチン+健康診断のセット割引」などの施策こんな感じで、少しでも再来院のハードルを下げる仕組みを作ることでリピート率向上につながります。集客効果を高めるためにやっておきたい基礎施策ここまで、新規飼い主さんの集客方法と、既存飼い主さんの再来院促進策について解説してきました。しかしどれだけ素晴らしい集客施策を実施しても、その「土台」がしっかりしていなければ、十分な効果を得ることはできません。特にWeb・口コミ・SNSの3つはしっかり整えるといいです。ホームページを最適化する(Web集客の土台づくり)今や、ほとんどの飼い主さんは動物病院を探す際にスマホで検索する時代です。ホームページが見づらかったり、必要な情報が載っていなかったりすると、「この病院は不親切かも…」と思われてしまう可能性が高いです。ホームページを最適化する際に、特に注意すべきポイントを挙げておきます。スマホで見やすいデザインにする文字が小さすぎないか?ボタンやリンクが押しやすいか?ページの表示速度が遅くないか?必要な情報をすぐに見つけられるようにする診療時間・休診日・診療科目はトップページでひと目で分かるように「初めての方へ」「料金案内」「アクセス方法」などの情報を分かりやすく掲載口コミや症例紹介を掲載する飼い主さんの安心感を高めるために、実際の患者さんの声を掲載治療事例(ビフォーアフター)を紹介するのも効果的しっかり整えておくことが大切です。口コミ対策を強化する飼い主さんが病院を選ぶ際、口コミの影響力は非常に大きいです。特に、Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)の口コミは、検索結果にも表示されるため、集客に直結します。✓ Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)を整備病院の最新情報(診療時間・休診日・写真など)を更新する定期的に投稿機能を活用して情報発信を行う口コミに対して積極的に返信し、親身な対応をアピール✓ 口コミを増やす工夫診療後に「よろしければ、口コミを書いていただけると助かります」と声をかけるQRコードを用意して、口コミ投稿を促す口コミは「放置」するのではなく「育てていくもの」と考えましょう。飼い主さんが安心と思える口コミが増えることで、自然と新患の来院につながります。SNSを活用して「病院の雰囲気」を伝える動物病院の集客においてSNSの活用は年々重要度が増しています。特に、InstagramやYouTubeを活用することで、「病院の雰囲気や先生の人柄を伝える」ことができます。✓ Instagramの活用投稿内容の例病院の日常(スタッフの紹介、診察の様子など)飼い主さん向けのペット健康情報(予防接種、フィラリア予防など)病院の診療方針や設備紹介ストーリーズで「リアルな情報」を発信その日の診療のちょっとした様子よくある質問に答えるコーナー予約状況のお知らせ✓ YouTubeの活用「獣医師が解説!」シリーズペットの健康管理に関する解説動画よくある疾患の対処法診療の流れを動画で紹介初診の流れ予防接種や健康診断の様子オフライン施策も忘れずにWeb集客だけでなく地域密着型の集客施策も併用するとより効果的です。✓ ポスティング・チラシの活用「新規開院」や「予防接種キャンペーン」などの告知を地域の住宅に配布近隣のペットショップ・トリミングサロンにチラシを置かせてもらう✓ 地域イベントへの参加ペット関連のイベントや、地域の祭りで「無料健康相談」などを実施飼い主さんとの接点を増やし、病院を知ってもらう機会を作るまとめ本記事では動物病院の集客方法について新規飼い主さんの獲得から既存飼い主さんのリピート促進まで具体的な施策を解説いたしました。本記事を参考にまずは自院に合った施策を1つでも実践してみてください!特にデジタル集客の強化は、今後の動物病院の経営において重要になってきます。そして集客を効率化したい、でも時間がない…という院長先生やスタッフさんは、動物病院向けの集客サポートツールを活用するのも1つの手です。ミラクル集患とは?「ミラクル集患」は動物病院の新規集患・リピーター増加を支援するAIサービスです。24時間365日、飼い主さんの質問や予約受付に自動対応することで、院内の業務負担を減らしながら効果的に新患・リピーターを増やせます。ミラクル集患を活用するメリット✅ 24時間365日、飼い主さんの問い合わせに自動対応「診療時間は?」「ワクチンは予約が必要?」など、よくある質問に自動で答えることで、電話対応の負担を大幅に軽減できます。✅ 新患獲得のチャンスを逃さない「動物病院を探している飼い主さん」は夜間や休日に検索することもありますが、営業時間外だと対応できません。ミラクル集患なら、診療時間外でも自動で情報提供&予約誘導が可能です。✅ データ活用で、より効果的な集客が可能「どの施策が集客につながっているのか?」を分析できるので集客効果を可視化しながら改善できます。株式会社Miracleは、「飼い主様対応をより効果的に、より円滑に」を実現する、一気通貫サポート「ミラクルコネクト」を提供しています。ペットオーナーと動物病院をつなぐ、さまざまなサービス展開、動物病院のニーズに合わせた高いカスタマイズ性が強みです。動物病院向けに特化した予約システム「ミラクル予約」は、順番待ち予約や時間帯予約制に対応しています。完全予約制や時間予約制の両方に対応できる柔軟なシステムで、順番待ち予約とのハイブリッド導入にも対応可能です。さらに、ミラクルコネクトはオンライン問診やリマインダー通知機能を備えており、診療の効率化と患者さまの満足度向上を実現します。使いやすいインターフェースと直感的な操作性により、スタッフの負担を軽減し、飼い主さまにも簡単にご利用いただけます。動物病院の業務効率化は、動物病院の人員不足や競争率の激化が進むなか、取り組まなければならない課題のひとつです。そして、業務効率化においてオンラインシステムの導入は必須です。動物病院が抱えるお悩みやニーズに合わせてカスタマイズ可能なミラクルシリーズを、ぜひ貴院の発展・繁栄にお役立てください。\無料デモ大好評受付中/デモのご相談、ご質問・お問い合わせ等も、お気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちらから≫\お客様の声・導入事例はこちら/ミラクルのサービスを導入いただいた理由を、動物病院の院長先生にインタビューしました。インタビュー記事をチェックする≫インタビュー動画をチェックする≫※Youtubeへ遷移します